今週のお題「鍋」

今週のお題は鍋。南の薄暗い水平線のすぐ上に赤錆た細い月が出ている、その下の鉄色の空気の中にギラギラと集魚灯が水平線に居並ぶ鉄色の重さに棒つけ網船団の光は空に刺すことはない。近いうちにこの月に木星土星が近くに見えると聞く潮の満ち干に影響あるのかなーとそんな事を思いながら農産物の宅配販売から帰ってくる。こんなに忙しい時は鍋おでん鍋、朝食の準備の時ゆで卵を昼食の準備の時大根を下茹でそのお湯で練り物の油抜きしておいた。今年の春に鍋を買い変えた初ネットでの買い物がこの鍋である、2人暮らしなのに4〜5人用と大きくてしかも深いのを選んだおでん鍋にはとてもいい。出汁を入れ砂糖や醤油で自分の味に相方がしていく色々具を入れて煮えたものから食べ出す、そして明日の昼も晩も食卓に上る農家にとっては楽ちんなのでおでん鍋は私は嬉しい。醤油色に徐々に卵じゃがいも面取りした大根が染まっていく。今日の夕景と鍋の中が交錯する黒い肌色の鍋の中の月や大根達にお似合いの私の箸を持つ曲げた畑色の指ー突然ハピバスデーツーユーと相方が陽気に声を出す。私の誕生日のおでん鍋である。大根もじゃがいもも農薬も化学肥料も使わずに栽培しているし鶏には緑餌や魚粕等たっぷり入れた自家配合で育てているからいい卵だからおでん鍋はとびっきり美味いと言っておこう他の農家さんのを食べる機会が無いもんだから。