今週のお題「ピザ」

今週のお題はピザ。イタリアに行った事もないし生地を振り回して広げる様な店にも行ったことがない、にも関わらず私は最高にうまかったピザを作ったことがある。完成させるまでに困難が次々にでてきたこともあリ田舎暮らしの面白いところでもあります。

普通サイズの封筒の下の方に30グラム入った小麦の種が届いた新聞記事を読んで注文した物、まさかこの暖地で作れる強力粉の種が手に入るとは、嬉しさでいっぱいだった。一粒千倍万倍粉にする事ができる量の収穫にこぎつけたので粉ひき屋さんに持っていった。出来上がったものは細かい砂の様だった。そこのおじさんが色々教えてくれたまず小麦は綺麗に洗う事、広げて干して奥歯で噛んでパキンと弾けるまで干すほしすぎもだめそれが出来たら粉ひき屋に持っていく、この小麦は特殊な小麦だからうちには来ないでくれと言われた、私は下準備がいる事を知らなかった。スーパーで小麦粉は買う時代だから粉ひき屋さんがまだ健在なのはキセキの様だったから、このおじさんに頼み込むか別の所を探すか選択を迫られた。小麦の収穫は年1回5月頃なので時間的にはゆとりがあり又新聞記事に助けられた、川の水の動力で粉にしていくので熱が上がる事がなくダメージがないのでシルクの手触りの様なパウダーの仕上がりと。私の持ち込んだ強力粉も本当にその様な仕上がりだったそれに袋を開けた時の小麦の香りの匂いたちが素晴らしかった。

まずパン作りに挑戦、市販のイース白神山地酵母自分の畑で採れたさつま芋じゃが芋を発酵させた物山ぶどうをとって来て発酵させたものでパンを焼いてみた、つくずく私はイーストで焼いたパンの香りがパンだと思い込んでいた他のものも味わい深く小麦粉の香りとざっくり感は安全安心も手伝って嬉しい美味しさだったけどイーストで焼いたものとは香りが違うパン作り初心者の私はこの事は驚きだった。最終的には白神山地酵母に一次発酵を冷蔵庫でさせる方法に落ち着いた。そのパン生地でピザを焼いてみたのですチーズトマトバジルがとても合っておやつでなくご飯がいいと思った。素朴さがあったかくて泪が出てくる美味しさ、ナスやズッキーニなども使ってみたけどトマトがいい。

地震や水害で水車の粉ひき屋さんが被害にあった、うちでは小麦畑に隣接していた土手が崩れて畑になだれ込み小麦作りは中断している、種は冷蔵庫の野菜室で保存している。野菜畑は2反しかなく野菜を買ってくれるお客さんが増えてきたので小麦を植えるスペースが取れないそれに経済活動は暮らしに大切。人間は食べる為に働いているその食べたい物が作れない状態は良くないんじゃないと畑で仕事する私のそばに来てしきりに何か口に運んでいる沢ガニの目が言っている気がする。